2023年3月23日木曜日

87章-4

 祝宴の後、曹司令官は程鳳台を呼んだ。程鳳台はてっきり今日の商細蕊とのことで説教されるのだろうと思っていたが、そのことはほんのわずか小言を言われただけで終わった。


曹司令官は手袋を脱いでテーブルの上に投げると、厳しい顔で単刀直入に言った。

2年以内に中国は日本と戦争になる。新年が過ぎたら、私は駐屯地へ行く。お前の姉さんと子供たちは警護をつけて北平に残す。何かあったらすぐに彼らを脱出させてくれ。北平はもう長く住む場所じゃなくなる」


これが1937年の春節の1ヶ月前のことだった。もう矢は弓の上にあり、いつ放たれてもおかしくない状況だという。程鳳台は驚いて、「私の北方の商隊は」と言った。

曹司令官はテーブルを叩いて悪態をついた。「お前は金の亡者か。戦争が始まるんだぞ。金か命か、どちらかだ。お前はどちらも失いそうだがな」


程鳳台は酒と色と歌舞の世界から突然開戦前夜に突き落とされて、すっかり酔いが醒め、今後の計画について曹司令官に詳しく尋ねた。曹司令官には自分の家族をどこへ送るかだけではなく、程鳳台の家族についても計画があった。二人は夜通し話し合い、曹家の邸宅を出た時にはもう夜が白々と明けていた。





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